SIDS予防のための体動センサーについて調べていると、「体動センサーの使用はSIDSの予防にはならない」「体動センサーは使用しない方が良い」という情報に出会うことがあります。
我が家でもこの情報に触れて少し動揺しましたが、調べていくうちに体動センサーは正しく使用すれば全く問題が無く、子供の突然死の対策の助けになることも分かりました。
▼この記事で分かること
- SIDS予防で「体動センサーは使用しないこと」と言われるのはなぜ?
- 結局、体動センサーはあった方がいいの?
これらの疑問について、理由を踏まえて簡潔にまとめます。
SIDS予防に「体動センサーを使用しない」なぜ?
小児科等の乳幼児突然死症候群(SIDS)に関するページを読むと、突然死予防に「体動センサーを使用しない」という項目が挙げられていることがあります。

いちいち本人を確認しなくても呼吸が分かるのは便利じゃない?なぜ?
根拠
SIDS研究の権威である米小児学会が発表している論文の中に以下のような文章が含まれているからです。
”SIDS のリスクを軽減する戦略として家庭用心肺モニターを使用しないでください。心肺モニターの使用がSIDSの発生率を減少させるという記録はありません。(中略)
モニターの使用は親に「安心感」を与えるかもしれませんが、死亡のリスク軽減を裏付けるデータは不足しています。モニターを使用することで親の満足感が高まり、安全な睡眠ガイドラインの順守を低下させるのではないかという懸念もあります。”
(Google翻訳にかけたものを当サイトで読みやすく修正しています。)
つまり、
- モニターの使用が突然死予防に繋がったというデータがあまりない
- モニターを使用することで親が満足してその他の対策が疎かになる
これらのことがあり、対策として一口に「体動センサーを使用しない」に集約されているわけです。
SIDSに対する体動センサーの役割

乳幼児突然死症候群は名前の通り、乳幼児が突然原因不明の無呼吸に陥り命を落としてしまう症状です。そのため、体動センサーはSIDSの「予防」にはなりません。
体動センサーにできることは、いち早く子供の無呼吸を知らせることだけです。
これにより万が一の時に
- 親はすぐに救命措置を講じられる
- 無呼吸に気付けなかった悔いが残る可能性が減る
ことが考えられます。
対SIDS 体動センサーを使用する時の注意点
体動センサーは突然死の予防にはならないことを理解し、厚生省などで推奨されている対策を確実に行う。
これに尽きます。
厚生省では以下3点の対策を推奨しています。
- 1歳になるまでは仰向け寝にする
- できるだけ母乳で育てる
- 同居家族がタバコを吸わない
更に米小児学会で推奨されている細かい項目に加え、
- いざという時のために救急救命法を学んでおく
- 有事への対応手順を家族で確認し練習しておく
- センサーを過信しすぎず、寝ている子供の目視での確認を怠らない
万が一の時に家庭でできる救急救命措置については、Youtubeなどの動画で学んでおくとイメージを掴みやすいです。
▼1歳未満への一次救命措置(胸骨圧迫・人口呼吸)についてはこちらが簡潔で分かりやすいです。
(Youtube)RBCチャンネル 【琉球放送】 vol.153「乳幼児の心肺蘇生法(2)」
対SIDS 我が家の体動センサー導入体験談
心配性の我が家では、厚生省や米小児学会が掲げる全ての対策に目を通しできる限り対策をしていましたが、それでも心配で夜中に1時間置おきにアラームで起きて子供の呼吸を確認したり、呼吸が無いように見えたら足裏を刺激して起こしたりしていました。
呼吸が止まり心臓が止まって5分もすれば、助かる確率はかなり低くなってしまいます。1時間おきに呼吸を確認していても「私が眠った直後に呼吸が止まったら」と思うと眠るに眠れない状況です。
毎晩寝不足と「無呼吸に気付けず救命措置が遅れたら……起きたら子供が冷たくなっていたら……」という重苦しい不安で心が消耗していました。
そこでセンサーを導入したところ、誤報はあれど無振動のところでアラートが発動しないことはなく、不安は少し和らぎ授乳や夜泣き以外でアラームをかけてまで起きて子供を確認することはなくなりました。

今でもうつ伏せ寝などでアラートが鳴り飛び起きることはありますが、本当に体動が無い時に鳴らないよりは誤報でも鳴った方がありがたいです。
完全にセンサーを信用してはいけませんが、我が家ではかなり助かっています。
▼我が家で使っているSense-U。見守りカメラもあり一括で管理できるのでオススメ
対SIDS 体動センサー まとめ
体動センサーはSIDS予防にはなりません。センサーにできるのは万が一呼吸が止まった時に知らせることだけです。
SIDSの「予防」に関しては、厚生労働省や米小児学会が発表している対策を確実に講じましょう。
体動センサーの導入はそれでも不安をぬぐえない方にはオススメです。
万が一センサーが鳴った時に備えて、普段から救命措置の練習や手順の確認を怠らないようにしましょう。
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